グリル佐久良
単純3.94 / Google 4.3

Web投票で支持された店は、公開評価で見るとどう見えるのか。前回の熱量を否定せず、2026年の物差しで読み直す。
投票順位は、料理の完成度だけを示すものではない。店を愛する人たちの熱量、客層、発信力、ファンコミュニティまで映し出す。
2025年の東京ハンバーグ総選挙は、Web投票型で開催された。常連客、ファン、SNSで応援する人たちの声が集まり、総選挙らしい盛り上がりを生んだ。
一方で、投票順位には知名度や店との距離感も反映される。では、昨年のTOP10を、食べログ通常点、食べログ単純平均、Google評価で見直すと、どんな景色が見えるのか。


右側の順位は、2025年TOP10全10店を、合算平均で並べ直した参考順位。銀座日東コーナー1948と銀座吉澤 肉処は2026年の受賞対象外だが、前年結果との比較のため、この再順位には含めている。総合候補店ランキングとは異なる。
単純3.94 / Google 4.3
複数業態の評価混在/2026参考掲載
老舗洋食 / Google 4.3
2025優勝店/2026参考掲載
浅草老舗洋食
日本橋の洋食店
大衆ハンバーグ文化
渋谷の大衆ハンバーグ
投票実績が強い一店
銀座型大衆ハンバーグ
※合算平均=(食べログ単純平均+Google評価)÷2。公開評価は取得時点の参考値。銀座日東コーナー1948、銀座吉澤 肉処は2026年の受賞対象外だが、2025年TOP10の再検証として順位に含めている。










| 2025順位 | 店舗名 | 通常 | 単純 | 合算 | 備考 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 銀座日東コーナー1948 | 3.44 | 3.84 | 4.1 | 3.97 | 2025優勝・参考掲載 |
| 2 | ジジ&ババ | 3.52 | 3.68 | 4.0 | 3.84 | 前回2位。投票実績が強い |
| 3 | ゴールドラッシュ 本店 | 3.49 | 3.59 | 4.1 | 3.85 | 大衆ハンバーグ文化 |
| 4 | 数寄屋バーグ | 3.49 | 3.49 | 3.9 | 3.70 | 銀座型大衆ハンバーグ |
| 5 | 赤坂 津つ井 総本店 | 3.68 | 3.77 | 4.3 | 4.04 | 老舗洋食 |
| 6 | グリルグランド | 3.72 | 3.81 | 4.1 | 3.96 | 浅草老舗洋食 |
| 7 | モンブラン 浅草店 | 3.49 | 3.66 | 4.1 | 3.88 | 大衆ハンバーグ文化 |
| 8 | 銀座吉澤 肉処 | 3.50 | 3.92 | 4.2 | 4.06 | 参考掲載/複数業態 |
| 9 | レストラン桂 | 3.67 | 3.70 | 4.1 | 3.90 | 日本橋の洋食店 |
| 10 | グリル佐久良 | 3.72 | 3.94 | 4.3 | 4.12 | 前回10位ながらデータ上は上位 |
「投票はファンの熱量を示す。REVIEWING THE 2025 RESULT
データは評価の傾向を示す。」
前回1位の銀座日東コーナー1948は、2025年のWeb投票優勝店として記録する。ただし、2026年は参考掲載とし、今年の選考対象からは外す。
注目すべきは、前回10位のグリル佐久良である。食べログ単純平均3.94、Google評価4.3、合算平均4.12と、データ上では非常に強い。
銀座吉澤 肉処も興味深い。前回8位ながら、食べログ通常点3.50に対し、単純平均は3.92。通常点だけでは見えにくい高評価がある。ただし、同店はすき焼き、焼肉、しゃぶしゃぶなどを含む総合的な肉料理店で、公開評価には複数の利用目的が混在する。ハンバーグ単体および洋食店同士の比較条件を揃えにくいため、受賞対象には含めず、東京の牛肉文化を語る重要店として参考掲載する。
一方で、ゴールドラッシュ、モンブラン、数寄屋バーグのような店は、東京の大衆ハンバーグ文化を支えてきた存在である。データ上の順位だけでは測れない、記憶と支持の厚みがある。
前回TOP10をデータで見直すと、印象は変わりますか。
変わります。投票で強かった店と、データで強く出る店は必ずしも同じではありません。でも、それが面白い。投票はファンの熱量を示しますし、その店の客層や年齢層とも相関します。一方で、データは評価の傾向を示す。どちらか一方だけでは、東京のハンバーグは見えないと思います。
グリル佐久良のように、順位だけで見ると目立ちにくいけれど、実際の評価ではかなり強い店があります。そういう店をもう一度見直すことに、今年の企画の意味があります。
2025年のWeb投票型には、参加型イベントとしての価値があった。多くの人が投票し、自分の好きな店を応援した。その熱量は、飲食店にとって重要な資産である。
しかし、2026年はそこから一歩進む。
投票の熱量を受け継ぎながら、食べログ通常点、食べログ単純平均、Google評価、実食知見、覆面審査員の視点を重ねる。そうすることで、人気だけではなく、料理としてのハンバーグの完成度を見ていく。
昨年の結果は、終わった結果ではない。今年の評価軸を考えるための、重要な出発点である。
Web投票の熱量、公開評価の傾向、実食による料理評価を別々に扱い、最後に重ねる。ひとつの数字や一度の投票結果を絶対視しない。