Tokyo Hamburg Grand Prix 2026Episode 02 / 06
ハンバーグの断面
3.5
DATA ISSUE — 評価を読み直す

食べログ3.5未満は、
本当に低評価なのか?

通常点と、実際に投稿された評価の単純平均。その差を並べると、これまで見えていなかった東京ハンバーグの景色が現れた。

企画・監修
一般社団法人 日本洋食協会
聞き手・構成
東京ハンバーグ総選挙編集部
検証対象
2026候補店の公開評価データ

3.49と3.50。その差は、わずか0.01である。だが、店を選ぶ側の印象は大きく変わる。

食べログで3.5未満の店を見ると、多くの人は「普通の店」「そこまで高評価ではない店」と受け取るかもしれない。しかし、食べログの通常点と、平均・分布ページに表示される投稿者評価の単純平均を並べると、その印象は揺らぎ始める。

東京ハンバーグ総選挙2026では、食べログ通常点、食べログ単純平均、Google評価を別々に確認した。ひとつの数字を絶対視せず、それぞれが何を映しているのかを見るためである。

「点数は答えではない。
店を見直すための入口である。」
DATA POLICY / TOKYO HAMBURG GRAND PRIX 2026
CASE 01

“見えている点数”と
“投稿者平均”のあいだ。

食べログ通常点は、媒体上で多くの人が最初に目にする数字である。一方、単純平均は、実際に評価を投稿した人たちの点数を平均した値に近い。

両者は同じものではない。通常点には媒体独自の算出方法があり、単純平均は投稿者評価の分布をより直接的に示す。どちらが正しいという話ではなく、役割が違う。

VISIBLE SCORE3.32食べログ通常点
+0.67
USER AVERAGE3.99投稿者評価の単純平均

象徴的なのがBISTRO TARO azabujubanである。通常点3.32に対し、単純平均は3.99だった。ただし同店は運営者関係店であるため、選考・受賞対象から除外し、ここでは差分を示す参考事例としてのみ扱う。

VOICE

数字を見て、
どう読むのか。

編集部

通常点と単純平均の差を見た時、どう感じましたか。

岩本 忠

率直に、面白いと思いました。多くの人が普段見ている数字と、実際に点数を入れた人たちの平均には、かなり違う景色がある。通常点にも意味はありますが、Google評価と並べて比較するなら、単純平均も見た方がフェアです。

松島和之氏

食べ歩いている側からしても、通常点だけで店の印象を決めるのは危険です。点数が高くなくても記憶に残る店はあるし、逆もある。数字は入口であって、答えではありません。

DIFFERENCE TABLE

通常点との差が
大きかった店。

店舗名通常点単純平均差分位置づけ
BISTRO TARO azabujuban3.323.99+0.67参考掲載
銀座吉澤 肉処3.503.92+0.42参考掲載
銀座日東コーナー19483.443.84+0.402025優勝・参考
RESTAURANT delices3.483.78+0.30通常点との差が大きい
七條3.683.94+0.26通常点も単純平均も高い
ハンバーグとはんばーぐ3.473.72+0.253.5未満でも単純平均は高め
森の茶屋3.493.74+0.25街場洋食の強さ
洋食屋マック3.493.74+0.25街場洋食の強さ

※銀座吉澤 肉処は、すき焼き・焼肉等を含む複数業態の評価が混在し、洋食ハンバーグ店との比較条件を揃えにくいため参考掲載。

INSIGHT

3.5未満を、
低評価と決めつけない。

POINT 010.01

3.49と3.50の差は小さい。しかし、利用者の心理的な境界線としては大きい。

POINT 02複数指標

通常点、単純平均、Google評価を分けて見ることで、店の支持のされ方が立体的に見える。

POINT 03実食

最後に必要なのは、料理を実際に食べ、肉、火入れ、ソース、米、付け合わせまで見ること。

データの位置づけ

この比較は最終順位を決めるためのものではない。公開評価の見え方を検証し、審査対象を改めて見るための材料である。関係者店舗は公平性の観点から受賞対象外とする。

食べログ3.5未満は、本当に低評価なのか。答えは、ひとつの数字だけでは決められない、である。

通常点では見えにくい店の中に、単純平均では高く支持されている店がある。Google評価と並べれば、さらに別の強さが見える。データは店を決めるためではなく、店を見直すために使う。