Tokyo Hamburg Grand Prix 2026Episode 01 / 06
東京ハンバーグ総選挙2026 — 開幕

人気投票から、料理評価へ。東京のハンバーグを、
皿の上から見直す。

点数は、ハンバーグの本質をどこまで映しているのか。
データ、実食知見、審査員の視点から東京の現在地を探る。

SCROLL
企画・監修
一般社団法人 日本洋食協会
聞き手・構成
東京ハンバーグ総選挙編集部
出席
日本洋食協会が選任した審査員

8月9日、ハンバーグの日。
東京ハンバーグ総選挙2026は、
昨年までの一般Web投票から一歩進み、
選任された覆面審査員による投票へ移行する。

投票権を持つのは、日本洋食協会が選任した、料理・肉・洋食・食品・流通など各分野のプロフェッショナルによる覆面審査員。候補店を通常の客として実食し、公開データと専門的知見を踏まえて一票を投じる。

昨年の総選挙は、多くの人が参加できるWeb投票型で行われた。投票という形には熱量がある。店を愛する人、常連客、ファン、SNSで応援する人たちの声が可視化される。それは飲食店にとって非常に大きな力である。

同時に、投票はファンの熱量だけでなく、店舗の客層や年齢層とも相関する。若い客層を持つ店、SNS上で日常的に接点を持つ店、常連コミュニティの動きが強い店は、Web投票では票が動きやすい。

「票数だけで、
ハンバーグの価値を測れるのか。」
THE QUESTION OF 2026
SECTION 01

人気の熱量と、料理の評価は、同じではない。

昨今、Web投票式のイベントは数多く存在する。しかし、Instagram、YouTube、TikTokなどで強い発信力を持つ店舗や、影響力のある発信者との接点を持つ店舗が有利になりやすい面がある。

SNSでの発信力を否定するつもりはない。話題性や拡散力は、飲食店にとって重要な力のひとつである。ただし、映えに偏ったアクセス数や拡散力が、そのまま料理の評価と同じであるとは考えていない。

東京ハンバーグ総選挙2026が見たいのは、単なる票数の多さではない。肉質、火入れ、ソース、米との相性、付け合わせ、店の清潔感。そして、ハンバーグを一皿の料理としてどう成立させているかである。

ハンバーグを焼く厨房

焼き台のライブ感も、現代のハンバーグ体験を構成する要素のひとつ。

SECTION 02

皿の数だけ、
ハンバーグの設計がある。

東京のハンバーグは、一つの様式には収まらない。肉の配合や火入れだけでなく、ソース、付け合わせ、器、米との関係、提供方法、店の空間まで、それぞれの店が異なる設計を持っている。

鉄板で熱を伝える店。デミグラスを主役に据える店。目玉焼きや付け合わせで親しみをつくる店。白い皿の余白まで含めて、洋食の一皿として完成させる店。違いは優劣ではなく、料理がどこを目指しているかに表れる。

資生堂パーラーのハンバーグ
CLASSIC YOSHOKUソースと余白の設計
銀座みかわやのハンバーグ
GINZA YOSHOKU焼きと皿の均衡
ゴールドラッシュ渋谷のハンバーグ
POPULAR STYLE鉄板と熱の体験
グリルグランドのハンバーグ
ASAKUSA YOSHOKU目玉焼きとデミグラス

今回の総選挙では、異なる設計思想を一つの物差しへ無理に押し込めない。まず、どのような料理を目指しているのかを読み取り、そのうえで肉、火入れ、ソース、米、付け合わせ、価格、サービス、清潔感を重ねて評価する。

特定の一店を結論として先に置くのではなく、東京に存在する複数の強さを見渡すところから、2026年の選考を始める。

DATA POLICY

点数だけでは決めない。
しかし、点数を無視もしない。しかし、
点数を無視もしない。

TABELOG通常点媒体上で多くの人が最初に目にする指標
AVERAGE単純平均投稿者評価の実感に近い補助指標
GOOGLEGoogle評価異なる利用者層から見た公開評価
SECTION 03

日本人の暮らしの中で育った洋食は、
国際ガイドとは別軸で見る。

編集部

SNSやWeb評価だけでなく、ミシュランやゴエミヨのようなガイドもあります。今回の総選挙では、そうした外部評価をどう見ていますか。

岩本 忠

ミシュランやゴエミヨのような国際的なガストロノミーガイドには、大きな価値があります。ただ、洋食は西洋料理をそのまま再現したものではありません。米飯に合わせ、日本人の味覚や暮らしの中で独自に進化してきた料理です。

その洋食が、いまでは米にもパンにも合い、日本酒にもワインにも寄り添う。家庭料理から町の食堂、ホテル、高級レストランまでを横断し、箸でもナイフとフォークでも食べられる。形式としては曖昧ですが、その自由さこそ洋食の強さだと思います。

だから私たちが見たいのは、国際的なガストロノミーの尺度だけではありません。肉の扱い、火入れ、ソース、付け合わせ、価格、清潔感、店としての継続性。そして、日本人の食卓の中で、その一皿がどう成立しているかです。

SECTION 04

選考の境界線を、最初に明示する。

関係店は受賞対象外

BISTRO TARO azabujubanは点数ランキングに「対象外」と明記して参考掲載し、受賞対象から除外する。

レアハンバーグは対象外

ハンバーグなどの挽肉料理は、中心部まで十分に加熱することを公的機関が求めている。中心部の生状態を価値として提供するもの、客の追加加熱に完成を委ねるものは選考対象外とする。店側が火入れを完了し、焼き台や鉄板を保温に用いる形式は対象に含む。

賞は3つに絞る

大賞、ハンバーグ王子賞、データ注目賞。賞を乱立させず、その年の意味を明確にする。

JUDGING SYSTEM

投票権を持つのは、
選任された覆面審査員。

東京ハンバーグ総選挙2026の投票権を持つのは、一般社団法人 日本洋食協会が選任した、料理・肉・洋食・食品・流通など各分野のプロフェッショナルによる覆面審査員である。審査員は通常の客として候補店を実食し、公開データと専門的知見を踏まえて一票を投じる。

覆面審査の実効性と公正性を保つため、審査員の人数、氏名、構成および投票内訳は公表しない。参加できるのは、日本洋食協会が専門性・経験・実績と利害関係の有無を確認した者に限る。

ORGANIZER / JUDGING DIRECTOR

岩本 忠

一般社団法人 日本洋食協会代表理事。老舗洋食店「銀座キャンドル」三代目、BISTRO TARO azabujubanシェフ。国内外で飲食店の開発・運営、料理、空間設計に携わり、東京ハンバーグ総選挙2026では企画、候補店選定、審査制度、評価方針を統括する。内閣府海外向け政府広報誌『HIGHLIGHTING Japan』の洋食特集に監修・取材協力し、NHK「チコちゃんに叱られる!」出演のほか、民放各局、新聞、雑誌へ洋食文化に関する情報提供を行う。BISTRO TARO azabujubanは『東京最高のレストラン2025・2026』に連続選出、『Japan Brand Collection』にも選出。銀座キャンドルおよびBISTRO TARO azabujubanには、Dionne Warwick、The Weekndをはじめ、国内外のアーティスト、作家、アスリート、食通が来店している。

SELECTED JUDGES

協会選任覆面審査員

料理、肉、洋食、食品、流通など各分野のプロフェッショナル。通常の客として候補店を実食し、料理、価格、サービス、清潔感、公開データ等を踏まえて投票する。人数、氏名、構成および投票内訳は非公表。

CANDIDATE SELECTION / SPECIALIST

松島和之氏|ハンバーグ王子

“1日1バーグ”をモットーに、年間500バーグ以上を食す、日本一ハンバーグを食べ歩くハンバーグ王子。TBS「マツコの知らない世界」出演。NHK「激突メシあがれ ハンバーグ回」優勝。2026年は候補店選定、実食知見の提供、ハンバーグ王子賞の選定を担当する。

※覆面審査の実効性と公正性を保つため、審査体制の詳細は公表しない。